2012年11月4日日曜日

習近平体制をどう読むか?::世界の投資家に与える巨大な影響

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●英紙インディペンデントは、習近平体制と投資家についての記事を掲載した。世界第2の経済体を動かす新たなリーダーは世界の投資家にとってもきわめて大きな影響を与える存在だ。写真は習近平。



レコードチャイナ 配信日時:2012年11月4日 11時57分      
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=66095&type=0

習近平体制をどう読むか?
世界の投資家に与える巨大な影響―英紙

 2012年11月、英紙インディペンデントは、習近平(シー・ジンピン)体制と投資家についての記事を掲載した。 
3日、BBC中国語版サイトが伝えた。

 8日から始まる十八大(中国共産党第18回全国代表大会)で習近平体制が誕生する。
 米国に次ぐ世界第2の経済体を動かす新リーダーはたんに中国国民の未来を担うだけではない。
 全世界の投資家に与える影響もきわめて巨大なものとなる。

 経済面では権力交代期の数カ月の停滞を経て市場は安定に向かうとみられる。
 中国株は年初から低迷しているが、通例に従えば政権交代前後、株価は上昇に向かう。
 政治的に見ると、習近平が担う10年間において政治改革は必須とみられている。
 権力の集中と腐敗を是正する政治改革は、権力の恩恵を受けている銀行や大型国有企業にとってはマイナスとなる可能性もある。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/11/04 09:45
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/04/2012110400142.html

【コラム】習近平の中国が投げ掛ける問い
 
 米大統領選の2日後に行われる中国共産党の第18回党大会で、習近平氏を中心とする第5世代の指導部が発足する。
 中国共産党は指導部の選出や政策決定のプロセスが不透明なため、しばしば諸外国の批判を浴びる。
 しかし、ピラミッド式の指導部選出、差額選挙(定員より多い候補者を対象に投票を行い、得票が少ない順に脱落させる選挙)などそれなりに党内の民主的手続きを経て、8260万人の党員と13億4000万人の国民から統治の正当性を認められた形を取る。
 トウ小平氏は1982年に党・政府の幹部に任期制と定年制を導入した。 
 その結果、10年ごとに江沢民、胡錦濤、習近平と続く平和的な権力交代のシステムが確立された。
 政治の安定と政策推進力という面で西側より効率的な中国共産党は、改革開放の開始から約30年で「アジアの病んだ巨人」を世界の二大国家へと変貌させた。

 中国共産党大会に対する外部からの関心は主に権力交代に向けられている。
 特に今年前半に「薄煕来事件」が起き、共産党の権力闘争はまるで武闘派の争いであるかのように話題になった。
 しかし、1世紀前に西洋の列強と日本の半植民地に転落した恥辱の歴史を忘れない中国人にとって、習近平時代(2012-22年)は過去の栄光と屈辱を乗り越え、一流国家として躍進する熱望に満ちているようだ。 

 「中華の復活」は目前に迫った。
 02年に米国の7分の1にすぎなかった中国の国内総生産(GDP)が昨年には米国の半分となり、20年には米国を抜くと予想されている。
 軍事費は公表されているだけで日本の2倍に達し、このままいけば、米国を上回るのも時間の問題だ。

 習近平時代の後半に当たる19年は中国現代史の転換点となった「五・四運動」100周年に当たり、21年は中国共産党の成立から100周年を迎える。
 中国経済が米国を追い抜くころ、北京では大々的な祝賀行事が行われるだろう。

 総合的な国力が向上し、民族のプライドが高揚すれば、外交・安全保障戦略の変化にもつながる。
 今年7月に北京の清華大学で開かれた「第1回世界平和フォーラム」で、習近平氏は米国に対し「新たな大国関係」の構築を求めた。
 習氏は
 「中国と米国は互いの戦略的な意図に客観的、理性的に対応するとともに、それぞれの利益を尊重し、重大な国際問題、地域問題で協力を強化し、21世紀の新たな大国関係、国際関係を建設すべきだ」
と訴えた。
 米中が対等なパートナーとして、国際社会のゲームルールを作ろうという提案は、中国が能力を隠して機が熟すのを待つ「韜光養晦(とうこうようかい)」の消極的外交から脱却したことを示している。

 中国が米国と新たな利益の均衡点を探る過程で、北東アジアのパワーバランスも揺らぐことは避けられない。
 韓半島(朝鮮半島)は米国がつくった20世紀の秩序と中国がつくろうとしている21世紀の秩序が交差する地域だ。
 米中の対立、中華民族主義の台頭は、韓米同盟と韓中のパートナーシップ関係の板挟みとなり、北朝鮮問題も背負っている韓国にとっては深刻な試練となるはずだ。
 「習近平時代」は韓国の次期政権に
 「韓国の生き残り戦略は何か」
と問い掛けることになるだろう。




【中国共産党第18回全国代表大会】


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